日常生活が不自由な方にとって、バリアフリーの環境は非常に重要です。
「バリアフリー」とか「ユニバーサルデザイン」ってよく聞くけど、意味はあまり分からないんだよね。
具体例を画像付きで知りたいな。
そんな疑問に答えます。
この記事では、バリアフリーが具体的に何を指すのか解説します。
スマホの「設定」からTalkBackをオンにすると、当記事で視覚的バリアフリーが体験できるので、ぜひ試してみてくださいね。
バリアフリー関連の便利機能として、Googleマップの「車椅子対応モード」の使い方も掲載しています。
バリアフリーとは
バリアフリーとは、高齢者や障害を持つ人々が、建物や設備、情報へのアクセスを容易にするための設計思想です。
この考え方は、すべての人が社会のあらゆる側面に平等に参加できるように、物理的、情報的、社会的な障壁を取り除くことを目的としています。
具体的には、車椅子でのアクセスが可能な施設の設計、視覚や聴覚に障害を持つ人たちが情報を得やすいような工夫が含まれます。
ユニバーサルデザインとの違い
バリアフリーと似ている概念に「ユニバーサルデザイン」がありますが、こちらはもっと広範なアプローチを指します。
ユニバーサルデザインは、障害・年齢・性別・人種にかかわらず全ての人が使いやすいように、製品や環境を設計する思想です。
つまり、特定のユーザーグループだけでなく、全ての人に対して使いやすいデザインを目指します。
バリアフリー:「高齢者・障害者」が使いやすいデザイン。障壁(バリア)の除去を目的とする。
ユニバーサルデザイン:「全ての人」が使いやすいデザイン。障壁の有無に関わらず使いやすさを目的とする。
バリア(障壁)の種類
バリアの種類は以下4つです。
- 物理的バリア:段差や狭い通路など
- 制度的バリア:能力ではなく障害のため就職や進学の機会喪失する社会のルールなど
- 文化的バリア:視覚情報のみのタッチパネル、聴覚情報のみの音声アナウンスなど
- 心理的バリア:偏見、差別、無関心など
これらバリア(障壁)を取り除く考えがバリアフリーです。
バリアフリーの種類
バリアフリーの種類は以下です。
- 物理的バリアフリー
- 視覚的バリアフリー
- 聴覚的バリアフリー
- 心のバリアフリー
バリアフリーは多岐にわたる分野で実現されており、主に物理的、視覚的、聴覚的なものがあります。
物理的バリアフリー
段差の解消、広い通路、手すりの設置など、身体的な移動を助ける要素が含まれます。
視覚的バリアフリー
視覚障害者が利用しやすいように音声案内や触感ブロックを配置することで、情報へのアクセスを改善します。
この記事も視覚的バリアフリー対応。スマホの「設定」からTalkBackをオンにすると本文と画像の説明が読み上げられます。
聴覚的バリアフリー
補聴器対応システムや手話通訳サービスなどがあり、聴覚障害者が情報を容易に得られるよう工夫されています。
心のバリアフリー
バリア(障壁)を感じている人に「お困りですか?」など声をかける思いやりを指します。
バリアフリーの身近な例
バリアフリーの具体的な例をいくつか見てみましょう。
公共の建物や施設では、車椅子でのアクセスが考慮された入り口やエレベーターが設置されているのが一般的です。また、交通機関では、低床バスやバリアフリー対応の鉄道車両が導入され、どなたでも乗り降りしやすくなっています。
情報提供のバリアフリー
情報提供においては、ウェブサイトが視覚障害者にも読みやすいように、画面読み上げソフトウェア対応のデザインが採用されることが増えています。
※この記事も読み上げソフトを使うと画像の説明が読まれます。
多目的トイレを例に「バリアフリー」・「ユニバーサルデザイン」を解説
バリアフリーとユニバーサルデザインの違いについて、多目的トイレを例に要素を分けて解説します。
※多目的トイレ=バリアフリートイレ
バリアフリーの要素
手すりの設置、低めの洗面台、十分な広さなどが考慮され、車椅子ユーザーが自分で利用しやすい環境が整えられています
ユニバーサルデザインの要素
オストメイトのケア設備やオムツ交換台も設置されており、見た目では分からない障がいや乳幼児にも対応。
高齢者・障がい者・乳幼児のケア・健常者など誰でも使いやすく、ドアの案内も日本語と英語で書かれています。
参考:バリアフリー化された地下鉄やトイレの画像を掲載した記事
Googleマップの車椅子対応モードの使い方
Googleマップには階段を避けてエレベーターを使うルートを表示する機能(情報提供のバリアフリー)があります。街中の移動がスムーズになりますよ。
使い方は以下です。
- 行き先を検索し「徒歩マーク」をタップ
- 「︙」をタップ
- 「オプション」をタップ
- 「車椅子対応」をタップ
これで階段なしエレベーターありのルートを出すことができます。車椅子に対応したルートなので、ベビーカーにも対応できます。
まとめ
バリアフリーの意味や実例、ユニバーサルデザインとの違いについて解説しました。
まとめます。
- バリアフリーは障壁の除去を目的とした設計
- ユニバーサルデザインは全ての人が使いやすいように設計
この記事は「視覚的バリアフリー」「情報提供のバリアフリー」が体験できるように設計されています。
試してみると楽しいですよ。
物理的・制度的なバリアフリーによって実現した障がい当事者の旅行記事も、ぜひ読んでみてくださいね!
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